2019年10月31日に沖縄県にある首里城が
火災によって主要な建築物が焼失してしまいました。
この首里城ですが、もし再建するならば
どれくらいの費用が必要になるのでしょうか?
過去の再建の例を参考に調べてみましたので紹介します。
首里城の再建費用は?
今回火災となってしまった首里城は再建されたものになります。
その前のものは、1945年の沖縄戦の時に完全に焼失してしまいました。
現在の首里城の再建にかかった費用については、
1992年(平成4年)に行われた首里城復元に関する座談会記録が
参考になります。
首里城復元につきましては、当初は70億円の事業費でしたが、その後、物価の上昇、史跡の発掘調査等により費用が加算し、最終的には108億円に達しております。
出典:万国津梁機構ホームページ
この時の事業では、正殿を含め、北殿・南殿・奉神門ほかを再建するもので
平成4年(1992年)に完了しています。
ですので、1992年時点で108億円の再建費用だったということになります。
また、70億円は閣議決定された1986年(昭和61年)当時の予定額です(参照ページ)。
この費用の中には今回全焼してしまった
書院・鎖之間、黄金御殿、二階御殿は含まれてはいません。
復元時との物価の違いや書院・鎖之間、黄金御殿、二階御殿とその他の補修も考慮すると、
再建には当時の倍以上は必要になるのではないでしょうか。
※2019年11月1日追記
2019年11月1日に内閣府から
現在の首里城復元にかかった総事業費が報道されました。
内閣府によると、焼失前の首里城の復元にかかった総事業費は1986~2018年度の33年間で約240億円に上る。
出典:琉球新報(2019年11月1日)
※補足
再建費用の引用のページだけを見ると
「108億円」という費用がいつの年代にかかったか分かりません。
座談会冒頭までページをさかのぼると以下の文章が出てきます。
以下は座談会の内容である。
―― この度は、復帰20周年記念事業の一環として整備された首里城正殿が復元され、11月2日に竣工、11月3日から国営公園としてオープンする運びとなりましたのを機に、これまで首里城復元について情熱とエネルギーを注ぎ込んできた民間組織の首里城復元期成会の呉屋秀信会長を中心に、仲吉朝佑同副会長、又吉眞三同副会長のご出席を頂いて座談会を行いたいと思います。
出典:万国津梁機構ホームページ
「首里城正殿が復元され、11月2日に竣工、
11月3日から国営公園としてオープンする運びとなりました」
と書かれていることから、
首里城公園が開園した平成4年(1992年)の時の記録だと分かります。
首里城が再建となれば5回目
首里城は今まで4回焼失しています。
(1453年、1660年、1709年、1945年)
そして、首里城の再建時には資料が全く残っていなかったらしく、
かなりの労力をかけて再建されたものなんだそうです。
もし再建が行われるならば5回目となりますが、
今回は前回の資料もあるはずですので
同じような姿で再建されるのではないでしょうか。
首里城再建についての世間の声
首里城が再建されると言うなら、寄付でも何でもしたい気持ち。
— Andy (@Andy54690316) October 31, 2019
信じられない。あの首里が今はもうないなんて悲しすぎる。
原因を早くつきとめて欲しい。再建の大変さを知っているから余計に悲しい。#首里城— yuzuki🐤 (@CVidaPHztZpc7cW) October 31, 2019
首里城、悲しい。本当に悲しいなあ。
毎日そこにいてくれてる建物も史跡も、当たり前じゃなかったんよね。
地元のみんなが守ってきたからやもんね。ありがとうという気持ち、そして再建に向けて少しでも協力したい気持ちです。城好きとして、何度も愛でさせていただいた特別な場所です。— 高橋久美子 (@kumikon_drum) October 31, 2019
首里城一刻も早く再建して欲しいな
— ちゃぴのすけ{じゅんな} (@T_O_M_Olove) November 3, 2019
再建を望む声が非常に多いですね。
以上、首里城の再建費用についてでした。
首里城再建は簡単ではない事業になると思いますが、
以前の姿が見られる日が来るのを楽しみにしています。