「レジハラ」という言葉が注目を集めています。
2020年7月1日から始まったレジ袋有料化がきっかけで、
このレジハラが増えているようです。
この記事では、レジハラとは何かということについて、
具体的な事例や関係法律、心理的な原因についてまとめました。
レジハラとは?何の略?
レジハラとは「レジハラスメント」の略です。
レジとはお店にある会計の機械ですね。
そしてハラスメントは英単語「harassment」から来ていて、
- 迷惑を掛ける(嫌がらせをする)こと
- 迷惑行為、嫌がらせ
参考:英辞郎
という意味になります。
つまりレジハラとは、
レジで起こる迷惑行為(嫌がらせ)
のことを表しています。
レジハラは「カスハラ(カスタマーハラスメント)」の一部です。
最近増えている傾向にあって、
深刻な問題となっているケースもあるようですね。
レジハラとはどんな内容?具体例紹介

ここでは実際レジハラがどんな内容なのか、
具体例を紹介します。
「えっ!?」「ほんと!?」と思うようなケースもありますが、
現に起こっていることです。
テレビでも朝のニュース番組で特集が組まれたりしていますね。
2020年7月、8月あたりだと、
- グッとラック!(TBS系)【2020年7月10日】
- 羽鳥慎一モーニングショー(テレ朝系)【2020年7月22日】
- スッキリ(日テレ系)【2020年8月5日】
で特集されています。
これら番組内で取り上げられたものや
ツイッターにある事例を集めてみました。
レジ袋有料化の文句を言う
これは上記3番組すべてで取り上げられていました。
あまりそういう場面を見たことはないですが、
有料化になったばかりの頃は多かったのかもしれません。
これに関しては、さすがに国が決めたことですので、
文句を言われたらたまったもんじゃないですよね・・・。
決めた部署に電話してくださいって話です。
曖昧な言葉、会話が聞き取りにくく怒る
レジで店員さんが「レジ袋必要ですか?」のように聞いても、
客が「大丈夫」と答える場合ですね。
この「大丈夫」がいるのかいらないのかが言う人によって曖昧です。
「大丈夫=必要」の場合は怒るケースもあるんだそう。
ここははっきり「いる」とか言って欲しいですよね。

しかも、新型コロナ対策の関係で
透明シートが設置されてマスクをしている状態です。
声が聞き取りにくい場面もあるそうで、
聞き直すと客が怒るケースも多いんだとか。
店員さんも声を大きくして話さないといけないので
余計に疲れてしまいますよね。
レジの待ち時間が増えて怒る
1.客とのやり取りが増えるため
これは2020年7月22日の羽鳥慎一モーニングショーに出演した
店員さんの話です。
レジ袋が有料化されたことから、
- レジ袋が必要かどうか
- レジ袋のサイズ
の確認のため、
客とのやりとりが約10秒増えたんだそうです。
10秒と聞くとそれ程でも無いような気もしますが、
それが500人とかになると約1時間20分です。
バーコードを読み取りながら会話すれば短縮できるかもしれませんが、
客とのやり取りが増える時点で疲労感は増えますよね。
そして、客とのやり取りが増えるということは、
レジの待ち時間が長くなるということです。
これに腹を立てる人もいるんだとか。
2.エコバックを使用するため
スーパーのように
レジを通した商品を詰める場所があれば問題は起きません。
コンビニのように広いスペースが無い店で
問題となることがあるようですね。
持参したエコバックに
商品を誰が詰めるのかは店によって異なります。
店員さんに事前にエコバックを渡しておけば早いですが、
自分でやる時はうしろの客のプレッシャーを感じながら詰めることになります。
理不尽なことで怒る
これは2020年8月5日のスッキリで紹介されていた例です。
レジで有料袋はいらないと言った男性に対して、
店員が購入済のテープを貼っていいか聞いたところ、
突然怒り出したんだとか。
さらに男性は暴言も吐いていた模様。
マイバック持参のため、
男性はテープは貼る必要がないと考えていたようです。
怒鳴られた店員がかわいそうですね。
その他の事例
その他ツイッターには以下のような事例がツイートされていました。
以前スーパーでレジのバイトしてたけど、「一般常識がない」「マナーが悪い」お客さんの多いこと多いこと。
・お金投げる(多い)
・カードお持ちですかって聞いてるのに、あり・なしも答えず会計終わってからカード出してきて「なんでポイント付けないんだ!」とキレる。
もっとあるよ。#レジハラ— あさもはん(めざせ!在宅ワーカー) (@AsTi1016) August 5, 2020
レジ袋有料化でレジハラって言葉が出てきたけど、それ以前からお金投げるとか年齢確認にキレるといった店員に対する”ハラスメント”はあった訳ですが
— 虎次郎(こじろう) (@Kojiro_1213) July 10, 2020
- お金を投げる
- エコバックを投げる
- 年齢確認したら怒る
- ポイントカード後出しで「付けないのか」と怒る
信じがたいですが、
このようなレジハラはかなり多いようです。
レジハラとは法律で対処できない?発生する心理的背景も
レジハラは法律には触れないのでしょうか。
程度にもよると思いますが、該当するケースもありそうです。
直接体に触れなくても、店員に向かってレジを蹴るだけで暴行罪になる可能性があります。さらに長時間に渡り店員にクレームを入れることで業務が滞ったり、周囲のお客さんがお店に対して嫌な感情を抱いたりすれば、威力業務妨害罪に当たることもあります。以前、店員に土下座させた写真をSNSに投稿した人がいましたが、この行為は名誉棄損罪に当たります。
出典:ハーバービジネスオンライン(2019年7月19日)
この記事はカスハラについての内容ですが、
レジハラにも当てはまる部分はあります。
線引きが難しいところですが、上の文章から判断すると、
大声で店員を怒ったりする行為は「威力業務妨害罪」に
該当するケースもあるかもしれません。
ですが、何度も来店して繰り返し嫌がらせをする客とかじゃない場合は、
我慢してやり過ごしてしまう場合が多いと思います。
法的手段を取るとなると手続きなど手間がかかりますし、
複数の人が関わることにもなります。
また、レジで短い時間でも待てなくて
イライラしてしまうことについて。
専門家は以下のように説明しています。
「ひとつ考えられるのは、日頃の不満や怒りが溜まっている状態ということ。それらは排泄物と同じで、どこかで出さなければ気持ち悪くなる。そこで、怒りの矛先を方向転換して、出しやすいところで出すわけですが、これを精神分析では“怒りの置き換え”と呼びます。2つ目は、自分は損をしているという感覚が強いこと。レジ袋って今までタダだったわけじゃないですか。加えて、昨年の消費税増税やコロナ禍による経済的困窮が、損をしている感覚に拍車をかけていると思います」
出典:ハーバードビジネスオンライン(2020年7月19日)
増税やコロナについては個人にはどうしょうもないことです。
ですが、「日頃の不満や怒りが溜まっている」からと言って、
店員にひどい態度をとってい良いわけではありません。
客1人1人が店員の立場になって考えて、
相手を思い遣る心が大切だと考えます。
レジハラに関する世間の声
もうさ「お客様」と言うのはやめようぜ。
間違った「お客様=神様」が多すぎて困る事が多い。
本来はお店もお客も対等なんだから。
普段買い物しないやつが文句言ってるだけやろし。
これがもっと広まって欲しい。#レジハラ #スッキリ pic.twitter.com/Fz5JTXvZWH— ゆう (@ITVUKothgIUACp5) August 5, 2020
レジで店員を怒鳴り散らす奴を「レジハラ」って名付けてテレビで特集してるけど、その呼び方やめね?
ただの営業妨害と暴行でしょ。
パワハラとかセクハラは、法律で中々裁けないから「これは悪いことだ」という定義付けの意味で名づけられてるけど、元々犯罪である行為を命名する意味がわからない。— にんにくがえる🐸博多 (@garlic_frog) August 5, 2020
#レジハラ
従業員だけど本当に頭がおかしいお客が多くなった。マスクもしない、消毒液置いてるのにやってくれない。看板も見ない。
有料袋じゃなくていらない袋でいいよって言ってくる。
購入シール貼ると怒る人もいた。こんな状況でストレス溜めながらも働いてる従業員の方が神様だと思って
— みーぽ (@ikeike107) August 5, 2020
レジ袋付けますか?って聞いても無視だったり何言ってるか分からないや声ちっちゃすぎて聞こえないとか日常茶飯事だよな… 能動的にレジ袋くださいを伝えることが出来るお客様は魅力的で誠心誠意ありがとうございますを伝えたくなる#レジハラ
— STAR(South) (@Star5_South) August 5, 2020
この言葉を国全体で流行らせて、”店員に文句をつける客はダサい”という風潮になっていくことを期待する。
汚客を調子に乗らせる時代を終わらせよう!
— 夜勤コンビニ店員の愚痴垢 (@PtJ8H7UOSlQaCys) August 5, 2020
レジの店員さんには本当に感謝です。