香港の民主活動家の周庭(アグネスチョウ)さんは、
インタビューでも通訳無しでとても日本語がうまいです。
家系を見ても日本には縁もゆかりもないですし、
日本への留学経験もありません。
そこでこの記事では、
周庭さんは日本語がなぜうまいのか調査しました。
経緯や勉強法についても紹介します。
周庭(アグネスチョウ)は日本語がうまい!
こちらの動画は2020年8月13日未明に
「周庭チャンネル」にアップされた動画です。
周庭さんが香港警察に逮捕・保釈後に行った
最初のライブ配信になります。
※日本語の部分から再生されるように設定してあります。
動画の途中までは広東語で話していて、
日本語は19:00~22:30あたりで聞くことができます。
とっても日本語がうまいです。
さらに同じく周庭チャンネルの動画ですが、
こちらは日本語を使った日本人向けの動画になります。
日本語かなりお上手ですね。
なぜこんなにも日本語が上手くなったのでしょうか。
周庭(アグネスチョウ)は日本語がなぜうまい? ~読み書きはサブカルで勉強~
周庭さんの日本語がうまい理由は、
日本のアニメが好きになって、独学で日本語を勉強したから
です。
独学でここまで日本語を操れるなんて凄いですよね!
好きになった日本のアニメとは?
香港では、日本語のアニメが吹き替えで放送されているそうです。
小さい頃の周庭さんはそこまで熱中することはなかったそうですが、
そのアニメの中でもハマった物がありました。
「きらりん☆レボリューション」というアニメです。
わたしが日本のアニメに興味を持つようになったのは、小学校6年生か中学校1年生の頃でした。(中略)日本のアニメの中で、初めて大好きになったのは『きらりん☆レボリューション』です
きらりん☆レボリューションは、
月間少女漫画雑誌「ちゃお」にて2004年3月号から連載が始まりました。
香港では2008年12月6日からアニメ版が放送開始しています。
周庭さんが「小学校6年生か中学校1年生」の頃ですので、
まさにこの時に観ていたことになりますね。
香港には日本語のアニメDVDや漫画を売っている店もあり、
周庭さんはそれらの店や通販で「日本語版」を手に入れていたと思われます。
これらのアニメや漫画を日本語教材として、
日常会話やおかしな日本語(?)も覚えたと周庭さんは話していました。
周庭さんは2014年の雨傘運動に参加しているときも、
息抜きのために日本のアニメを見ていたんだそうですよ。
アイドルの曲を聴いて日本語上達
周庭さんはアニメの他にも日本のアイドルにハマりました。
モーニング娘。は中学校2年生のときに好きになり、
来日したときにコンサートにも参加しています。
2017年時点のインタビューでは、
好きなタレントやアニメは以下のように答えています。
- 有吉弘行、はじめしゃちょー(2017年11月13日 Newsweek)
- 「Fate/Zero」がイチオシ、「アイマス」の「ミキちゃん」神推し(2017年7月1日 withnews)
好きなアイドルはモー娘。以外だと、
- 乃木坂46(元メンバー西野七瀬推し)
- 欅坂46の曲好き(サイマジョ、不協和音)
- 48グループ(元メンバー山本彩推し)
- 嵐(ニノ推し)
アイドルの曲も日本語がうまくなるために
役に立っていたようですね。
特に欅坂46の「不協和音」には思い入れがあるようです。
「選挙運動をしている間、ずっと聞いていたのは、欅坂46の『不協和音』です。この曲を聞いていたら、がんばれるんです」
ちなみに周庭さんの好きな俳優は佐藤健さんです
ずっと言ってなかったけど、実は一番好きな俳優さんは佐藤健さんです…
最近ドキドキしすぎて心臓が潰される…😢#恋はつづくよどこまでも— Agnes Chow 周庭 (@chowtingagnes) March 4, 2020
日本のドラマも、日本語上達に役に立っているようですね。
周庭(アグネスチョウ)は日本語がなぜうまい? ~「話すこと」は取材対応で勉強~
日本のサブカルで読み書きができるようになった周庭さんですが、
話すことはあまり得意でなかったようです。
「話す」ことが上手くなったのは、
日本のメディア対応が理由だったんだとか。
以下の動画で話しています
(該当部分8:16あたりから再生されるようになっています)。
こちらは2019年1月7日に配信された
YouTubeの対談番組「HANGOUT PLUS」になります。
このなかで周庭さんは
日本語が上達した理由について以下のように話しています。
- 雨傘運動(2014年)のあと日本からの取材が多くなり、話しながら勉強した
- 政治の専門用語も取材対応しながら覚えた

そうした勉強の成果もあって、
標準中国語よりも日本語のほうが上手く話せるようになったんだとか。
「普通語(標準中国語)」が苦手で、大学を卒業するためにはコースを取らないといけないのですが、まだ取っていません。卒業のための最大の難関です。普通語は学校教育で学んできたのですが、本当に好きではなく、日本語のほうがうまく話せます。
日本のアニメや楽曲で下地があるとはいえ、
日本語の取材対応はかなり大変だったと思います。
日本が好きな気持ちもあったでしょうが、
香港のために相当な努力をした姿が目に浮かびます。
また再び、周庭さんが日本に来てくれることを
心待ちにしています。